しかし、『源氏物語』を読むと、その中で、中国の唐の時代の有名な詩人白居易の詩歌を引用するところが多いということが分かる。世界に名だたつ名作『源氏物語』は中国の詩人の詩歌を引用するなどは、この詩歌の影響の重要さを研究する必要がある。そして、白居易の詩歌はいったい紫式部の創作にどのような影響があるのか、どのように影響するのか、この影響は後世にどのような啓示があるのか、更に、二人の視点の中でどのような区別があるのか、これこそ本研究の動機と目的である。
1。2 先行研究のまとめと新しい視点
古今東西、世界中の名作を研究することは多くある。『源氏物語』も例外なく、少なくない学者や研究家などに研究された。更に、『源氏物語」と白居易の詩歌との関係を研究するのもある。そちらの研究はだいたい三つの種類がある。一つ目は、単純に『源氏物語』は白居易の詩歌への受容という視点から研究するのだ。日本の有名な学者中西進の著作『源氏物語と白楽天』 はたしかにそのように、『源氏物語』の中で、主にどこに白居易の詩歌を引用するのか研究し、受容状況を詳しく分析した。二つ目は、紫式部は漢詩にとても興味を持ち、そして精通で、『源氏物語』で白居易の詩歌を引用したが、多くの漢詩の中で紫式部は白居易の詩歌を特に引用する理由は何か、反して白居易の詩歌は紫式部の創作にいったいどのような影響があるのか。それを中心として『源氏物語』と白居易の詩歌を研究する著作も少なくない 。三つ目は紫式部の作品で代表的な「もののあわれ」と白居易の「ものへのかんたん」を比較して、二人の美意識をそれぞれ分析し、啓示を求めたいのだ 。论文网
しかし、紫式部も白居易も文壇で非常に有名な大物で、もしこの二人を研究したいと、単純的に紫式部の『源氏物語』は白居易の詩歌への受容、白居易の詩歌が『源氏物語』への影響、二人の美意識などををそれぞれ別々に研究したら、多少不足ような感じがある。ですから、本稿はこの三つの部分を結び、『源氏物語』は白居易の詩歌への受容を着手し、二人の美意識の異同を分析し、そして、白居易の詩歌は紫式部の名作『源氏物語』への影響を総括する。最後はその影響や二人の美意識の中で人生の啓示を求めたいと思う。
2 『源氏物語』における白居易の詩歌
2。1 『源氏物語』における白居易の詩歌がある背景
日本はかつて遣唐使を派遣した。それで、両国の交流も親しくなった。経済、政治の交流だけでなく、文学での交流も盛んである。そして、白居易の作品が平安文学に多大な影響を与え、日本当時の役人にも学者にも唐の優れた文学作品、とくに漢詩に非常に興味を持ち、そして、それを学識の評価基準にした。
紫式部は平安時代中期の屈指の学者、詩人藤原為時の娘である。小さいころから、父親の指導を基づいて、漢詩を学んだった。
『紫式部日記』の中でこのような記述がある。
「宮の御前にて文集の所々読ませ給ひしなど、さる様の事知めさまほしげに思ひたりしかば、いとしのびで人も侍らはぬもののひまひまに、おととしの夏頃より、楽府といふふみ二巻をぞしどけなくかう教へたて聞へさせ侍る云々。」
上の記述によると、『白氏文集』は当時広く愛読されたことが分かる。そして、『紫式部日記』には、紫式部が漢詩に非常に詳しかったことを示す話がいくつもある。例えば、中宮彰子のもとに出仕している間、紫式部が中宮に白居易の「楽府」二巻を教えていた。 白居易の詩歌が『源氏物語』への影響について(2):http://www.youerw.com/riyu/lunwen_202463.html