汪(2013)の研究においては、日本漫画を翻訳する時、日本以外の国の日本漫画読者に対して、擬音語と擬態語をどのように翻訳すべきかという問題が提起された。
張と程(2004)の研究において、擬音語と擬態語の特徴及び機能がわかってきた。
2.2 先行研究の問題点
①既存の研究においては韓国、ドイツ、フランスなどの国における日本漫画の受容について研究され、中国台湾地区でもそのような研究は既にあった。しかし、中国大陸で日本漫画の需要という研究はまだ始まっていない。
②先行研究の中で、ドイツとフランスで、漫画の読み進め方が日本漫画の受容状況を左右する重大な要素だと指摘されている。
③以上の先行研究の中で、中国(大陸)の場合では、日本漫画の言葉と翻訳についての研究はあまり見られない。From+优!尔.YouErw.com 加QQ75201`8766
2.3 本稿の研究課題
以上の問題点と不足を踏まえて、本研究の研究課題を以下のように提出した。
①中国漫画史から中国における「漫画」という言葉の定義を明らかにし、日本漫画史から日本漫画における「漫画」を明確に定義する。日本漫画と中国漫画の定義の違いを詳しく考察する。
②いくつかの日本語原版漫画と中国語訳本(例えば:『クレヨンしんちゃん』、『ちびまる子ちゃん』、『夏目友人帳』など)を読み比べ、その製版方法と読み進め方を比較して分析する。さらに、翻訳に現れる言葉遣いの相違を整理する。
③アンケート調査により、その結果を分析し、中国大陸の日本漫画の受容状況を探求する。
3 中日漫画の比較
本章では、中国漫画及び日本漫画の定義及び特徴を明らかにした上で、中日漫画の異同を考察する。
3.1 中国漫画とは
「漫画」という語を用いたのはもともと宋朝の学者は描いた鳥の名であった。しかし、現在、『中国大百科全書・美術』の中で以下のように漫画を定義する:簡潔で練れている技巧で物事の本質と特徴を直接的に表し出す絵画である。時間と空間等の条件に限らず、一般的に誇張、比喩、象徴等の表現技巧と表現形式が使われる。風刺、謳歌、叙情、娯楽などの機能を持ち、さらに作者の世間に対する考え方を表し出すことができる。特に風刺とユーモアは漫画の特徴である。畢克官の『中国漫画史話』(2005)によれば、宋朝から漫画のような風刺画が現れたそうだ。王庸声『世界漫画史』によれば、中国大陸における現代漫画は二十世紀初期から誕生したそうである。二十世紀三十年代から四十年代まで、抗戦を題材としての小型の連続絵物語は盛んでいた。改革開放後、外国文化の輸入と台湾、香港の文化の影響で、大陸の四コマ漫画は新しい発展が現れた。成人読者だけではなく、青少年でもそのような四コマ漫画が気に入ったそうだ。二十世紀九十年代初期、海外(特に日本)から新しい漫画が大陸に輸入され、新型漫画が生まれたそうだ。しかるに、その新型漫画は小型の連続絵物語とは大違いがあったため、小型の連続絵物語に慣れた成人でさえその新型漫画を読みにくくなった。一方、テレビの前に成長し続けている子供たちはその新型漫画を読むことが大好きになった。なぜなら、その新型漫画を読むことはテレビを見ることとよく似ているからである。新型漫画の読者層は子供に変わっていた。中国新型漫画はすでに発展したが、広い影響力を持つ作品はまだ少ないので、大発展できない。论文网