2、 先行研究
今まで、チャイナドレスあるいは和服に関する研究はもう少なくない。例を挙げると、広東工業大学の時安が書いた「日本和服色彩研究」 には和服の色彩を対象として研究した。時安は定義、歴史、芸術、文化の面から和服の基本情報を紹介してから、古代から明治時代までの和服の発展変化、現代日常生活における日本人が着る和服の種類、色彩、季節との関係で和服の現状を説明した。代表的な色彩も選び取って文化の面から分析した。こんな和服の色彩運用から見られるのは慎重で、礼儀正しい、完璧を追求する日本人の性格だと分析している。東華大学包銘新が編輯した『日本和服』 は和服の種類、工芸、歴史、着る方、和服の美と革新など方面から日本和服についての研究をした。
武漢大学の湯新星は「旗袍审美文化内涵的解读」 に、チャイナドレスの起源と発展を考察し、この服装特有な美を発見した。清の伝統的な旗袍と近代改良されたチャイナドレスを比較して、それぞれの時代における人々の信仰と審美が違うから、チャイナドレスも違うスタイルになったと述べている。その他に、包铭新の「20世紀前半上海流のチャイナドレス(20世纪上半叶的海派旗袍)」 、華南師範大学副教授唐勇の「从女性意识角度看旗袍的兴衰(女性の立場からチャイナドレスの盛衰を見る)」 などはチャイナドレスの概念を解明し、その発展を紹介する基礎で、異なる視点でチャイナドレスの審美特徴、色彩、柄などを研究した。论文网
「和服とチャイナドレスの比較について」 、陇东学院の闫彩妮が書いた「旗袍与和服的文化比较」 などはチャイナドレスと和服の歴史を紹介した上で、両者の様式、色彩、図案に対する分析を通じて、その中に含んでいる文化や審美を考察した。「和服とチャイナドレスの比較について」(2013)は、「和服とチャイナドレスの構造の違いは主に両国の異なっている地理環境の影響を受けたからであり、色彩と図案の選択の上では主に宗教信仰の不一致のためであり、そして両国の異なっている歴史の発展の背景は両者の発展にも影響を与えた」と述べている。
中国のチャイナドレスと日本の和服は、いろいろ研究されていたが、チャイナドレスと和服との中日対照研究はあまり多くない。
以上の原因で、私はチャイナドレスと和服を研究対象として論文を書きたいと思っている。本稿は先行研究を踏まえて、チャイナドレスと和服の種類、様式、色彩、模様などを対比しながら、分析したい。そして、両国の代表的な衣装に現れた文化の違いを考察してみたいと思っている。
3. チャイナドレスと和服の起源と発展
3。1 チャイナドレスの起源と発展
チャイナドレスの定義について、今でもはっきりしていないそうだ。
一派の人は昔満族の人が着用している袍もチャイナドレスだと言うが、もう一派の人はチャイナドレスは民国時期に流行になった中国の特色のある服装だけで、満族時期の「旗女の袍」のことを含まないと述べている。
例えば、教授袁傑英など少数派はチャイナドレスは清代旗人の袍から発展してきて、近代に流行し、長い時間をかけて現在のようになったという観点を提出した。彼らは旗女の袍もチャイナドレスに属すると考えているそうだ。