日本のゆるキャラ文化は世界中から見ても極めて珍しい現象であり、日本の各地方、または全日本に、かなり大きな影響を与えている。地方の経済、認知度が上がる一方、居民たちがこの地方に対しての郷土情も生み出しやすくになっている。この現象からゆるキャラを分析する必要があり、中国のマスコットキャラクターの成長にも参考になれるとおもう。
本稿では、「くまモン」を例として、日本のゆるキャラ文化を研究する。また、中国にいかなる影響および啓発を与えられるかを論述したいと思う。
1。1ゆるキャラとは论文网
日本湘北短期大学の越川靖子は『キャラクターとブランドに関する一考察:地域振興とゆるキャラ発展のために』一文に、キャラクターを以下のように4つ分類された。①コンテンツからのキャラクター。②キャラクタービジネスによるキャラクター。③ゆるキャラ等にみられる公的機関からのキャラクター。④ブランド表現から登場したキャラクター。
「ゆるキャラ」という名を付けたイラストレーターのみうらじゅんは、『ゆるキャラ大図鑑』の中に、「ゆるゆるのキャラクターを「ゆるキャラ」と呼ぶことにした。」と記し、「ゆるキャラとは全国各地で開催される地方自治体主催のイベントや,村おこし,名産品などのPRのために作られたキャラクターのこと。特に着ぐるみとなったキャラクターを指す。」と述べている。また、みうらじゅんはゆるキャラの条件として、以下の三か条をあげていた。①郷土愛に満ち溢れた強いメッセージ性があること。②立ち居振る舞いが不安定かつユニークであること。③愛すべき、ゆるさ、を持ち合わせていること。
本稿でのゆるキャラは、越川氏の分類を参考し、その第三の意味でのキャラクターを研究することにする。
1。2先行研究
「くまモン」は短い期間で高い知名度と経済効果を獲得して、その独特の魅力が必ずあると思う。この魅力を明らかにするために、筆者は様々な資料を探したところ、中日両国が「くまモン」についてある程度の研究を行ったということがわかった。
筆者の調べた限りでは、中日両国側はすでに「くまモン」の外観特徴、伝播手段、版権戦略、経済効果、ブランド構築などを中心として研究を行った。
地下雄大は『ゆるキャラ「くまモン」のブランド構築についての研究』一文に、「くまモン」のブランド構築の流れから「くまモン」の誕生、展開や事例を分析し、ブランド認知とブランド連想を高めるためのコミュニケーションを論じた。
金沢大学の大友信秀は『ゆるキャラの発展に見る逆張りの進化』一文に、ゆるキャラは以前から存在しているが、もともとはマイナス的な意味にされていた。現在のように使用されて、またゆるキャラブームになったのは、2007年に彦根城400年祭のイメージキャラクターとして登場した「ひこにゃん」や2010年奈良県で平城遷都1300年祭の公式マスコットキャラクターとして発表された「せんとくん」はご当地キャラクターの先駆として全国に広がったからであると論じた。
ゆるキャラと地域活性化については、愛知大学の平山陽子と時実象一は『ご当地キャラクターの活用とライセンシング』一文に、ご当地キャラクターの現状、問題点を分析した。また、ご当地キャラクターの調査を行なったところ、キャラクター作成の理由は地域振興や知名度向上を主の目的としていることがわかった。