新しい言葉も古い言葉も流行語になるわけであるが、しかし、それはどうして外の言葉と違って流行したのか、つまり、日本語の流行語が流行する原因はどこにあるのか、流行語はどのような特徴をもって、その流行語としての役割を果たしているのか、こうした疑問の答案を明かそうと拙論は考察を展開してみようとするものである。
2 流行語の特徴
2.1 流行性
流行性は流行語の最大の特徴である。流行語はある期間、多くの人がある特別な意において好んで頻繁に使うものだから、その使用率は普通用語より遥かに高いわけである。明治時代の文明開化を経て、大正時代に入ると、「文明化する」の略語としての「文化」という言葉が広く使われるようになった。一時、人々が「文化」を口に出すのをしゃれとしたため、その高い使用率で、「文化」という言葉が当時の流行語になった。それに伴って、また「文化」からは好例として、「文化食品」、「文化住宅」、「文化おむつ」などの派生語も生まれた。
2.2 时代性
流行語は社会発展の産物であるとともに、また時代に制約されている。流行語の時代性は次の二つの特徴に裏付けられている。
第一、時代によって、流行語が違う。1932年、経済不況によって農漁村で飢えにさいなまれている子供が20万人にものぼると新聞などで報道された。それで、「欠食児童」という言葉がそのパニック時代の特徴をうきぼりにした流行語となった。無論「欠食児童」は「岩戸景気」の時代には、決して現れるはずもない流行語である。
第二、流行語は時代によって生かされたり亡くなったりする。流行語はその意する現象の発生にともなって生まれ、その現象の衰退•消滅に伴って亡くなるものである。普通用語と違って、消長変化が激しい。流行期間を過ぎれば、死語になる流行語も少なくない。「角抜き」、「ゴクミ」はそれぞれ1985年1987年の流行語だったが、今ではもう死語になったのである。それに対して、一部の流行語の表現する社会世相が異なった時代にまで延々と存続すれば、流行語も長い生命力を持つようになり、一時流行ったその流行期間を過ぎても、人々に愛用されるため、普通用語として定着する。「もつ鍋」﹙1992年﹚、「インターネット」﹙1995年﹚、「ドメスティック•バイオレンス」﹙2001年﹚などは今でもよく使われる言葉である。「萌え~」は2005年新語•流行語大賞のトップテンであるが、今も相変わらずに猛烈な勢いで流行っている。いずれ「萌え~」も、わび、さび、数寄などと同等の日本的美意識になろう。
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