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本論は三章からできている。第一章では東野圭吾の生い立ち、『白夜行』のあらすじと位置づけを簡単に紹介した。第二章では良さと悪さの両立、女性の犯罪から見た人間性、現実への反抗という三つの部分によって、主な登場人物の人間性を分析し、人間が単なる悪人か善人ではないと指摘した。第三章は主観と客観という二つの面から、『白夜行』の人間性の成因を分析して、地位と金銭への虚栄心と感情の欲望と社会問題が主な原因であると思う。
本論は『白夜行』の人間性の分析を通じて、東野圭吾のファンに解読の視点を提供して、国内の関係研究に多少役立てばいいと思う。
キーワード：東野圭吾 『白夜行』 人間性 日本社会
目 次
はじめに 1
第一章 東野圭吾と『白夜行』との紹介 4
1.1東野圭吾の生い立ち 4
1.2『白夜行』の粗筋とその位置づけ 5
1.2.1『白夜行』の粗筋 5
1.2.2『白夜行』の位置づけ 7
第二章 登場人物の人間性の現れ 8
2.1良さと悪さの両立 8
2.2女性の犯罪から見た人間性 10
2.3現実への反抗 12
第三章 『白夜行』の人間性の成因 14
3.1内在的な原因 14
3.1.1地位と金銭への虚栄心 14
3.1.2感情の原因 15
3.2外在的な原因 16
3.2.1日本の社会背景 16
3.2.2日本の社会問題 17
おわりに 20
謝 辞 22
参考文献 23
はじめに
東野圭吾（1958-）が1985年に江戸川乱歩賞を獲得して以来、出版された作品はいずれも理想的な販売量を遂げ、ドラマ化や映画化されたものもかなり多い。日本ないしアジアでは東野圭吾ブームになっている。それゆえ、ふかい興を持っている筆者は彼のベストセラー小説を探し、『白夜行』を読みはじめたのである。
『白夜行』は東野圭吾の代表作として、広く世間に知れ渡っている。絶望しても、守らなければならない愛と緻密な推理の冷静さと完璧さに結び合わせる。その小説は様々な社会領域に関わっているので、横行するマフィア・氾濫する売春・ハイテクノロジー犯罪といった鋭い社会問題が読者に深く反省させる。とくにじっくりと考える必要があるのは人間性のことである。したがって、人間性の追求は本論のテーマにしたのである。
本論の人間性とは人間の本性ということである。この本性は社会や家庭などの要素によって生まれた変化と緊密な繋がりがあるので、探求されなければいけないと思う。そのため、二人の主人公の爱と罪をよく分析し、彼らの人間性を理解した上で、日本社会と人間性を深く検討しようとするのが本論の目的である。
先行研究を調べてみると、中国では、改革開放がきっかけで、日本の推理小説は受け入れられるようになった。1979年から1989年にかけて、日本の推理小説は大量に発行された。しかし、2008から 中国で『容疑者Xの献身』が発行されて初めて、東野圭吾の作品が流行っている。李昕（2010）は「推理小説はなぜ中国のブックフェアを開花させたのか——―東野圭吾の一連小説ベストセーラの原因を探り」という文章を発表し、東野圭吾の作品が良く売られて、数多く受賞されただけではないし、更に重要なのは小説のストーリの世界が美しいと 述べている。牛丽（2010）は「『白夜行』から見る東野圭吾の推理小説における人間性」で、主に推理小説が日本で発展していると 論述している。王婧殊（2011）は「『白夜行』から見る東野圭吾の創作」で、社会と人間性が深く掘り起され、作品の人物の配置、叙述の技巧などがどれも完璧だと指摘する。 常婷婷（2014）は「『東野圭吾の推理小説はなぜ中日両国で一世を風靡しているのか』」という文章の中で、東野圭吾の代表作『白夜行』、『容疑者Xの献身』を研究対象にして、作品そのものの特徴、および社会全体の発展という角度から、東野圭吾ブームの形成原因を研究する。また、中国の関係研究は東野圭吾の作品の中の女性像を中心にされているものである。陆昕は「美人は災いの元——―東野圭吾が書いた女性」で、東野圭吾が私達にねじ曲がる人間性を現れる。唐沢雪穂は金銭のために人間性にねじ曲がって、桐原亮司は情欲に人間性にねじ曲がられる と述べている。王纹（2014）は「魔女的な誘惑——―東野圭吾の『白夜行』における女性像」で、唐沢雪穂の人生はきっと悲劇的であるが、しかし、その悲劇の中で一筋の日差しがあって、それはずっと彼女を保護して、甚だしては世界と抵抗する桐原亮司だと述べている。