2、先行研究
中国でも、日本でも、ことわざについての研究はいろいろあるが、猫のことわざの研究はそう多くない。調べてから、劉紅艶の『猫に関することわざやその文化屈折』(『大家』2012年第07期)、池卓蓓の『日本人の生活での猫文化――日本語の中で猫に関することわざ』(『科教文汇(上旬)』2013年06期)、張燕の『中日諺の中で猫文化の比較』(連雲港職業技術学院学報2011年3月)、王秀娟の『日本語のことわざの中の「猫」』(日本語知識2006年03期)などの猫についての文章を見つけた。また、頼晶玲の『日本の諺から反映された日本国民の性格』(『現代企業教育』2011年08期)、崔美玉の『日本語の諺から日本国民の性格見る』(『赤子』2013年 第19期)、李鋒伝の『日本語の諺から日本人の国民の性格見る』(『日本語学習と研究』2006年第2期)、張詩雨 の『日本語の諺の民族性について』(『快楽作文』2011年第5期)などの日本人の国民性格についての文章もある。日本でも穴田義孝の『ことわざの社会心理学』、大塚信一の『ことわざの知恵』、山﨑紹耕の『猫も杓子も』、長谷川如是閑の『ナショナリズムと日本の国民性』、行安茂の『日本の国民性とその行動原理--欧米人との比較において』などがある。上述の文章や本は全部素晴らしくて、私の論文にいい参考になった。
3、ことわざ
3.1.ことわざの概念
ことわざは、鋭い風刺や教訓・知識などを含んだ、世代から世代へと言い伝えられてきた簡潔な言葉である。俚諺ともいう。ことわざは、観察と経験そして知識から洗練された結晶であり、長い時間をかけて形成されたものである。その多くは簡潔で覚えやすく、言い得て妙であり、ある一面の真実を鋭く言い当てている。そのため、詳細な説明の代わりとして、あるいは、説明や主張に説得力を持たせる効果的手段として用いられることが多い。慣用句と重なる部分もあるが、一般の文の中でその一部として用いられるものを慣用句といい、文の形をとるか、または簡潔ながら文に相当する意を表すものをことわざというのが普通である。
3.2ことわざの歴史と発展
残念ながら世界全体で「ことわざ」が人々にいつ頃から使われているのか、詳しいことはわからない。日本では平安時代にはもう「ことわざ」があったという記録が残されている。平安時代初期に世俗諺文という「ことわざ辞典」が出版された。その世俗諺文には「良薬は口に苦し」「千載一遇」など、今の「ことわざ辞典」にも載っているものがあった。私たちが知っている「ことわざ」の多くは庶民の生活のなかで生み出された教訓である。江戸時代の中頃になると日本にも中国の古典が伝わってきた。その中国古典と日本に以前からあった「ことわざ」が混ざり合い、狂歌と呼ばれる大衆文芸が誕生した。現代まで伝わっている狂歌や狂言といった日本の伝統的な文化といわれるものは、古くから伝えられた「ことわざ」にアレンジを加えたものだとされている。今、さまざまな「ことわざ辞典」が出ているが、その元祖とされるものは諺語大辞典という。これは明治時代に藤井乙男という人が書いたもので、日本初のことわざ専門の辞典である。源'自:优尔`!论~文'网www.youerw.com
4、「猫」とことわざ
4.1.日本の猫文化
日本では、猫は高貴で、賢さがある動物である。人間に入念に配慮される。日本人は猫が神の化身で、魔力があって、人になる可能性があると信じている。それで、「猫を殺せば、七代祟る」ということわざもあるし。猫にこんな特別な感情を持っている日本人はだんだん日本のユニークな猫文化を作った。さらに、猫の鳴き声が数字の2の発音と似ているので、日本で、2月22日は「猫の日」になった。日本人も親しげに猫を「ニャン子チャン」と呼ぶ。