2。『細雪』における女性像
『細雪』という小説はよく日本女性における日常生活と彼らの生存状況を描写した。若い日本女性の典型な形象をよく描き出した。『女主人公鶴子、幸子、雪子、妙子は大阪船場に住んでいる四姉妹だ。富裕な家庭の娘として、四姉妹は各自の生活に富んでいる。
2。1艱苦な鶴子
蒔岡家には男の子がいないので、養子辰雄を迎えることになる。堅実一路な男だが、物語の中では妻の鶴子とともに影が薄い。それでも本家である。小説の中で描写の少姉である鶴子は身なりの整えたきれい好きの女性である。早くから母親の代わりとして妹たちの面倒を見、さらに、十五六年の婚姻生活を経て、六 人の子供を生んだ上に、昔より裕福でなくなり、徐々に下がっていく生活レベルの中で夫を助け、傾きかけた家運の挽回に努めてきた。長女の立場に立った鶴子は自負と責任を持ちながら、「それは十分に遂行できない金銭的な不如意が交差して屈折している」 。鶴子は、辛労の重なりで若い頃の安閑を無くしたのであるが、女中一人だけ雇っている鶴子は実際の年齢は 38 であるが、三十二三にしか見えないほど京都の女性である。
両親がなくなった後、鶴子は四人の姉妹のうちで一番苦労して、長姉と言っても、実際は没落な家族を支える「家長」の役割を果たしている。「家長」の責任というと、家族の生計を維持しながら、家族の尊厳と家族全員を守り、倫理と道徳に裏切る家族全員を裁くことである。
「実は今だから申しますが、わたしは先日のお手紙でたぶんこいさんは助からないものと思ってゐました。それもまあ、当人は今までさんざん人に苦労をかけ、好き勝手なことをして来た罰が当ったやうなものですから、きう云っては可哀きうですけれども、今死んでも仕方がないやうなものですが、もしそんなことがあったら、一体誰が引き取って何処から葬式を出すことになるのか。兄さんは恐らく嫌だと云ふでせうし、幸子ちゃんの所から出す筋合は尚更ないし、と云つてまさか蒲原病院から出す訳にも行かないし、わたしはそれを考へると胸が痛くなつて来て(中略)こいさんと云ふ人は何処ま で私等に迷惑をかける人だらうかと思つていたのでした。」 文献综述
これは鶴子の手紙の一部分である。ここから、冷たくて、家族の尊厳より自分の姉妹の生死も無視する教戒的な「家長」の鶴子のイメージが出できた。
しかし、四姉妹の中で、最も苦労の多かったよまた鶴子は、いにしえの王朝貴族の女性のような華麗的な気品は現在失ったものの、髪が乱れ、顔や服が薄汚れているような落ちぶれた主婦にはけっしてならず、辛労が重なっても、「一番奮時代の教育を受けてゐるだけに、昔の箱入り娘の純な気質」 を今日まで残している。、蒔岡家族の名誉や旧習を守ろうとした姿も繊細であり、芯が強いとはいえない幸子とぜんぜん違う。谷崎潤一郎は繊細な筆致で鶴子の生活の実像を描いた、鶴子は日本伝統美の代表した。
2。2善良な幸子
幸子という女性も貞之助婿を迎え分家しているが家名は蒔岡である。この二人は『細雪』で重要な登場人物になる。性格からいえば、幸子は善良で優しくて、妹たちに愛を満ち、大人しくて寛容さがある人間である。幸子は蒔岡家が全盛時代に生まれ、父親の溺愛のうちに育ったので駄々っ子じみたところがあると作者は書いている。『細雪』の全編を通じて夫貞之助と一人娘の悦子に尽くす良妻・賢母なのである。それも彼女の善良な性格が形成する原因の一つである。それに4歳下で30歳にもなっているのに結婚しない妹の雪子にも気を遣っている。夫貞之助にもつねに気を配っているところが可憐である。彼女の8歳下に蒔岡家には突然変異的な妹妙子がいる。 また、「まののあれば」というような感傷的なものも幸子の身にある。『細雪』で幸子は何かを見て流産した子供の事を思い出し、何回も泣いた事がある。それに、中巻22章、幸子は手紙で「私も何だか此の秋ばかりは物の哀れを感じてゐますが、今まで春の方が好きでしたのに、秋のかう言ふ哀れさの中にも趣きがあることを、今年始めで感じる、、、、、」 の春秋優劣の比較という、幸子は善良だ。