管見によれば、これらの先行研究いずれもマクロの視点からストーリーを総合的にとらえた上で、自分の意見を提出したことであるが、ミクロの視点から表現技巧などに着手した先行研究は少ないと言えよう。したがって、筆者は映画観賞の視点から、映画の表現手法やキャスト分析の方法を採用し、本論を展開してみたい。
1。2研究目的と意義
映画の原作者である百田尚樹が右翼の代表の一人として、『永遠のゼロ』を通していかなる戦争観を日本人に伝えるかを解読したい。これによって、この映画をより深く理解できるだけでなく、保守化しつつある日本人の歴史観の一面を明らかにすることができると思われる。文献综述
2。零戦と特攻
2。1零戦
零式艦上戦闘機は、第二次世界大戦期における日本海軍の主力艦上戦闘機。零戦の略称で知られている。日中戦争から太平洋戦争初期にかけて、2200 kmに達する長大な航続距離・20mm機関砲2門の重武装・優れた格闘性能を生かして、米英の戦闘機に対し優勢に戦い、米英のパイロットからも「ゼロファイター」と呼ばれた。太平洋戦争中期以降には、アメリカ陸海軍の対零戦戦法の確立や新鋭戦闘機の大量投入で劣勢となったが、後継機の開発の遅れによって、終戦まで日本海軍航空隊の主力戦闘機として運用された。また、用途も拡大して、戦闘爆撃機や特攻機としても使われた。