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そして、夏に行われる日本の先祖の霊を祀る一連の行事は、お盆だと言う。伝統的に旧暦の7月（あるいは新暦の8月）13日から15日に行われる仏教行事で、祖先の冥福を祈るということだ。陰暦７月15日の「盂蘭盆」（「お盆」や「中元」とも言う）はそのまま陽暦におきかえたのではなく、一カ月遅れの陽暦8月15日にしている。そして、関西、北海道、長野などの地域に広まっている。
養蚕が盛んだった1960年代における長野県東御市の地域は、８月は養蚕で忙しかったため９月に「お盆」を迎えるなど、日本国内でも地域によってお盆の時期が異なっていた。その以外、陰暦15日の「お盆」は必ず満月になるが、陽暦に切り替えた「お盆」には満月が期待できない。陽暦の導入によって「旧盆」という用語が生まれたが、陰暦8月15日は「仲秋名月の日」･「十五夜」とし、今でも人々が満月の夜空を楽しむ日となっている。
普通は仏壇のまえに精霊棚をつくり、祖先の霊魂をむかえるため、ぼうさんを家に呼びお経をあげてもらう。そして、家まで道を作り、わらでつくった燃やせる馬と牛をつくる。その目的は、祖先の霊魂をむかえるということだ。墓から家までの道を照らすために、13日と16日は迎え火と送り火の活動があるようだ。火を燃やすものである。