要旨周知のように、日本語の動詞の中で、複合動詞は大きな比率を占めている。中でも個別の使用頻度が高い完了の意を持つ複合動詞などに注目されることが多いが、より複雑でわかりにくい類義複合動詞「~シオワル」と「~シオエル」についての研究は十分に行われているとは言えない。したがって、本論では、「~シオワル」と「~シオエル」を対象にし、まず、先行研究を調べ、まとめる。そして、コーパスから例文を探し、分析する。最後に、両者の使い分けを通じて、共通点と相違点を探り出し、誤用を避ける一助としたいと考える。47643
キーワード:複合動詞; 単純動詞; 前項動詞; 使い分け
摘要众所周知,在日语动词中,复合动词占了很大比例。虽然个别频繁使用的含有“完了”之意的复合动词收到许多关注,但是相对而言比较复杂难懂的近义复合动词「~シオワル」和「~シオエル」相关的研究并不十分完善。因此,本文以两者为对象,首先查找相关研究进行总结。其次通过查找例句进行分析,最后通过比较两者的使用方法,找出异同点,来避免误用。
毕业论文关键词: 复合动词;本动词;前项动词;区别
目次
1.はじめに 1
1.1複合動詞の定義 1
1.2先行研究 2
2.単純動詞の「終わる」と「終える」 4
2.1「終わる」の文法特徴と用法 4
2.2「終える」の文法特徴と用法 5
3.複合動詞の「~シオワル」と「~シオエル」 5
3.1両者における前項動詞の区別 5
3.2両者における意上の差異分析 12
3.3両者における使用上の差異分析 13
4.おわりに 15
注釈 17
参考文献 17
1.はじめに
日本語の動詞の中で、複合動詞は大きな比率を占めている。森田(1991)に収録された4622の動詞のうち、1877の複合動詞があり、動詞全体の39.29%を占めている。複合動詞には単一の動詞で表せない表現効果を有するだけではなく、表現を簡潔にし、生き生きとした印象を与える機能があると言われている。しかし、中国語を母語とする日本語学習者にとって、複合動詞の意を正しく身に付けるのは学習上の難点の一つである。その原因として、辞書などによって与えられる動詞はほとんど単純動詞であり、組み合わせた複合動詞があまり載せられていないなどの原因があると思われる。その中で、単純動詞の「終わる」と「終える」はもともと使い分けが多いが、前項動詞との組み合わせにより、さまざまな意で使用され、さらに理解しにくくなっている。また、中国語ではどちらも“~完”によって表されるため、両者の誤用がよく見られる。廖紋淑(2009)では、日本語母語話者と日本語学習者(中国語母語話者)を対象に、文法性判断のアンケート調査を行った。調査結果からみると、学習者は「思い終わった」の許容度は53%にのぼっているのに対し、母語話者は8%にすぎず、また、「咲き終わる」と「咲き終える」の許容度も高いことがわかった。このような母語干渉による誤用がしばしば見られるため、両者にはいったいどのような違いが存在するのかを解明する必要がある。そこで、本稿では前項動詞の特徴から、「~シオワル」と「~シオエル」における意上、使用上の差異について分析したい。