2。1 依頼の定義

「依頼」とは、自己あるいは自己と関係する者が恩恵を受けるために、ある行動をとる よう他者に申し出る、また同時に他者に負担をかける、比較的丁寧な表現である。

類似する表現に「要求」があり、同様のものとして扱われることもあるが、狭義的に見 ると、それは英語のdemandであり、「賃上げを要求する」「平等待遇を要求する」などのよ うに、「必要または当然のこととして聞き手に強く求めること」で願望実現への強い意志 が感じられる。一方で、「依頼」は、「人に自分のために何かをしてもらうこと」であり、 英語のrequestに相当し、要求のような強い意思は感じにくい。

さらに、「依頼」と「命令」との差異であるが、熊取谷哲谷は両者を峻別する最大の要 因を、話し手が聞き手に当該行動を要求する権力を持っているか、という点であるとして いる。すなわち、「依頼」にはそれがなく、「命令」にはあるということである。いわゆる

「命令」、例えば公権による命令や業務命令などは一般的に拒否することができない。一 方で、依頼は弱い立場にある者が、ある行動を取れる者に頼むことで、希望を実現させる ということであり、被依頼者により断わられる可能性もある。

2。2 依頼表現に関する研究

依頼表現には、直接的に聞き手に動作依頼する直接的なものと実情を述べて依頼する間 接的なものがある。そして、直接的依頼には、疑問文形式と非疑問文形式があり、疑問文 形式には肯定と否定の二種が用いられる。森山卓郎によれば、聞き手が依頼を引き受ける 可能性が高い場合は肯定を使えるが、そうでない場合には使えないとする。聞き手に断る 余地を与えないという感じを持たせてしまうからである。つまり、否定を用いた場合は、 聞き手に依頼承諾に関する決定権を委ね、より丁寧で、控えめな依頼形式になると言える。

他にも、「~ていただきたい」などの希望形式、「~してくださると助かります」などの ような仮定を用いた形式、「~していただくようお願いできますか」などのような遂行動 詞 2 を併用した懇願依頼形式、「部屋がちょっと暑いですね(だからクーラーをつけてく论文网

ださい)」などのようなほのめかし形式 3 などがある。実際には、さらにさまざまなスト

ラテジーや形式が発達しているが、詳しい記述は 5。2 で展開したい。

山田敏弘は、「~てもらえる/もらえない」や「~てくれる/くれない」などの疑問形 を用いた依頼は、聞き手に対し動作生起を働きかける表現であるとした。さらに、「~て くれる?」や「~てくれないかな?」といった「くれる」を使用した表現は「~してくだ さい。」や「~して。」といった表現とは違い、聞き手存在による聞き手目当て性と聞き手 が動作主になっているという動作生起の可能性が揃った場合に依頼という機能を担う表 現であるとしている。また、山田は「~てもらえる/もらえない」などの「もらう」を使 用した表現についても同様のことを述べているが、こちらには「くれる型」には見られな い「もらってもいい?」などの許可の問いかけ系の依頼表現があることを特徴としている。

また、最近の研究では金昌男、高村のように、依頼表現の使用実態について研究した論 文も提出されるようになった。

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