本章で取り上げた例文は出典が書いてない限り、全て「現代日本語書き言葉均衡コーパス」によるものである。
3。1 「思われる」の用例と分析
受身文の典型的な特徴は視点の変更、いわゆる話し手がその視点を動作主におくかわりに、受動者におくという。その意味で、受身文と能動文の対立が明らかである。能動文の主語と目的語をいれかえることによって受身文が成立すると考えられる。次の例文を見てみよう。