参考文献 16
1.はじめに
日常生活に日本語を専攻とする人は、ある語の意味への理解には少しの偏差があると、交流に大きい影響を与えることがあった。言語の学習者として、我々は少し油断することも出来ない。もし、ちょっとした不注意で、両国の交流に支障になったら、まずいことになってしまったのである。したがって、謹厳な態度で勉強しなければならない。日本語と中国語が異なった体系を持って、相違の言語種類に属しているが、同じく漢字を使用しているから、日本語と中国語との間に、たくさんの同形語彙が生まれた。それらの同形語彙は相互のコミュニケーションに大きな利点をもたらすと同時に、いろいろな意味の相違から招いた誤用も多くなっている。中国語を母語とする日本語学習者は、そういう同形語彙のずれによって生じる誤用が多い。论文网
そういう時、学習者が困難を感じたり理解しにくかったりする。実際のデータをもとに、分析し、日本語と中国語の差異を究明する。時代の移り変りにともなう中国語のほうの意味用法の変化にも着目したいので、中日の同形語彙について研究したく、その誤用を減少しようと思っている。本稿を通して、日本語学習者と中国語学習者及び厳密な同形語彙辞典の編集に少しでも役に立てば、幸いである。
2.和製漢語
「和製漢語」は形、あるいは構造で、中国の漢字と血縁関係があるが、実に「和製漢語」は中国の漢字と源が違って、別なものである。もともと漢字は中国で作られた文字であるが、その漢字にならって日本でも新しい漢字がたくさん作られた。それが和製漢字である。日本では「国字」と呼ぶこともある。和製漢語には二つの種類がある。一つは音を組み合わせて作ったものである。二つは意味を組み合わせて作ったものである。
音を組み合わせて作った漢字の代表例は「麿」である。「麻(ま)」+「呂(ろ)」=「麿(まろ)」。意味を組み合わせて作られた漢字が圧倒的に多いのである。意味を組み合わせて作られた漢字の代表例として「峠」を挙げる。「山」+「上」+「下」=「峠」。そのために、「山」の「上り」と「下り」の境になる頂点が「峠」である。
「和製漢語」の翻訳方略について、その構成背景をよく知り、また意味を覚えるこそうまく利用できると思う。つまり、覚えるかつ理解できれば、「和製漢語」の翻訳方略はある意味では簡単だと思う。そのために、「和製漢語」の翻訳方略についてここでただ略述する。それに対して、中国語でも、日本語でもある漢語の翻訳は至難なことだと思う。本文は中国語でも、日本語でもある漢語を分類し、その翻訳方略について詳しく検討してみよう。文献综述
3.中日同形語彙について
3.1中日両方もある「中日同形語」の提起
「和製漢語」の他、中日両方もある漢字語彙もあり、「和製漢語」よるもっと多くの存在である。日本語と中国語は共に漢字を使用しているから、「中日同形語」とする。中日同形語とは、日中両言語において「同じ形」をしている漢字語彙のことである。中日両方もある漢字語彙を「中日同形語」にすると、漢字語彙の比較研究では、比較対象を提供し、説明には有利だと思われる。
もちろん、中日同形語を判断する基準は全く同じ漢字で表記されている語は同形語として判断するが、多少違いがあるものが大多数で、かなり異なっているものも相当多い。それのみならず、全然違う感じがするものさえある。その原因は漢字語彙の簡略化である。漢字語彙の中で漢字のどの字体を標準と認めるか、当該漢字を簡略化するかどうかにより、異なりが生じたものである。一方は簡略化をしているがもう一方はしていない場合や、双方とも簡略化をしているが簡略の方法が違う場合も少なくはない。このことによって、日中両国の漢字の字形は差異が大きくなってきた。例えば、「愛」と“爱”、「偉」 と“伟”、「飲」と“饮”、「衛」と“卫”(衞)、「売」と“卖”(賣)などである。そのために、日中漢字の字形の異同を大きくしたのは、「和製漢語」の存在だけではなく、中国の漢字の簡略化も重要な原因だと思われる。両 国ともその漢字を簡略化して、略字が完全に一致している場合もあるが、例えば、「学」「礼」と“学”“礼”などはあまり変わりない場合が比較的に少ないのである。