現代女性にとって、結婚とはもはや人生に必須の道ではないようだ。社会的安定、精神的安定を目的にしている女性は、学歴が高くなるに従って増加している。一方、結婚に女の幸福を求めるのは、学歴と反比例して、学歴が高くなる程減少する。女性は「結婚こそが幸福である」という考えに反対する傾向が強かった。日本女性の働き方は結婚、出産、育児などにより大きく影響を受けやすいことから、高学歴の女性は「結婚こそが幸福である」という考えに否定的であり、収入レベルの高い女性も同様の傾向にあると推測した(伊田広行,2008)。
この数年に、女性思想の解放運動から、女性の平等欲求が強まりに従って、伝統的な結婚形態「男性が外で働き、女性は家事・育児を担う」すなわち「男は仕事、女は家庭」という性別役割分業に賛成する人は少なくなっていきている。「仕事をしたいけれど家事を分担する男性が少ない」という理由で結婚しない女性というのがよく持ち出される。また、「結婚によって男性に従属する」、「結婚によって自由がなくなる」と考える女性が増えたとするロジックもとられる。